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ゲーム研究最前線<

50パーセントゲーム

第11回 2002.2

 2001年暮れに小学校の先生たちと教科別学習ゲーム双書を出した。
 菊池省三編著『小学校国語の学習ゲーム集』,蔵満逸司編著『小学校算数の学習ゲーム集』,真田伸夫編著『小学校理科の学習ゲーム集』,阿部隆幸編著『小学校社会科の学習ゲーム集』の4冊である。角書きはすべて「楽しみながら思考力を鍛える」である。このシリーズ本は「コンセプトを上條が創る」「教科ごとメーリングリストで授業プランを練り上げる」「それぞれ授業をする」「メーリングリスト上で授業記録を検討する」の流れで作り上げた。またこれ以外に「仙台」「東京」「北九州」で検討会を行った。

 こうした本づくりの作業の中から傑作学習ゲームが続出した。たとえば国語科学習ゲームの「50パーセントゲーム」である。北九州市の菊池香織氏が作ったものだ。

  1. みんながよく知っているものの中から推理してもらうものを決める。
    例:トマト
  2. 正解率50パーセントをねらって、ヒントとなる3つの特徴を考える。
    例:問題です。次の3つのヒントを聞いて何かを当てて下さい。
      ヒント1:わたしは赤いです
      ヒント2:わたしは丸い形をしています。
      ヒント3:わたしは給食に出たことがあります。
  3. 問題を出し合う。
  4. 答え合わせをして、正解率で賞を決める。



 上のトマトの例では、出題者が『正解はトマトです。正解だった人は手をあげて下さい』と言うと、およそ半数の子どもの手があがる。しかしこの3つのヒントだけではリンゴでも正解になる。ようするに問題づくりをするときに50パーセントの正解率になるように問題の難易度をコントロールするというのが、このゲームのミソである。

 これまでも子どもが問題づくりをして「わたし」を当てさせるゲームはたくさんあった。しかし問題に答えるのは教室の友だちである。まったく答えが当てられないヒントでは面白くないし、かといって誰でも答えが当たってしまう問題でも面白くない。

 加減が難しかったのだ。それをこのゲームでは50%と決めた。
 クイズづくりをするのに50パーセントの難易度になるように「項目の選び出し」「表現方法の吟味」「提示順序の工夫」などをする。こういう作業をすることによって思考力をみがくことができる。これまでもテレビのバラエティー番組などには「%」を使った似たゲームはあった。しかし学習ゲームとして使ったは恐らくこれが初めてだろう。

 ぜひたくさんの方に50パーセントゲームを追試をしてほしい。

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■上條晴夫
教育ライター
山梨大学教育学部卒業。小学校教員生活を経て現職。教育研究団体「授業づくりネットワーク」代表。
著書に 「さんま大先生に学ぶ 子どもは笑わせるに限る」(フジテレビ出版)「子どもが熱中する作文指導20のネタ」(学事出版)など多数。
www.hanamaruworld.com