Live 報告
横浜教育フェスティバル
〜横浜の教育を「みる」「聞く」「共に考える」〜
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第24回 2006.12 |
11月25日(土)・26日(日)の両日,横浜教育フェスティバルが教育文化センター・技能文化会館・横浜市中央図書館・関内ホールの4会場で開催された。このフェスティバルは横浜の教育を「みる」「聞く」「共に考える」場として、横浜の学校や地域で行われている様々な教育関連の取り組みを発信した。今年1月に第1回を開催し、3,000人以上の参加があっが,今回は前回以上に、広く横浜の教育の『今』を伝え、『これから』を共に考えるきっかけとなるよう、市民や市民活動団体・民間企業と協働した、多彩なプログラムが組まれた。
フェスティバルは,25日10時半より教育文化会館ホールにて,横浜市基本構想 起草委員長を務めた,明石 康元国連事務次長と押尾賢一横浜市教育長のミニ講演と対談で幕を開けた。
教育のまち横浜〜「世界の知が集まる交流拠点都市」で活躍する次世代を育む教育とは〜というテーマで両氏が,これから大人になっていく子どもたちに託したい思いやそのために大人の果たすべき役割について語った。
明石氏は,ミニ講演で「これまで日本の発展に大きな役割を果たしてきた横浜は,歴史的背景を活かし,これからも日本を変えていく牽引力のあるモデルとなれる可能性を秘めている。このことを実現していくために教育の果たす役割は大きい。多様なものを抱えて推移してきた横浜にはさまざまな文化や暮らし,また,豊かな自然がある。環境を守りやさしい街づくりをめざしていくべき」と横浜だからできること,横浜だから期待したいことを語った。
押尾氏は,横浜市教育委員会が先月,横浜市基本構想(06年8月)と連動した,今後概ね10年間を展望して策定した「横浜教育ビジョン」について,またその実現に向けての抱負を語った。
対談では,日本人としてはじめて国連という場で働いてきた明石氏に,言葉の問題や人とのかかわりについてどのような苦労があったかなど押尾氏が問うかたちで進められた。
明石氏は,英語教育について,「小学校からでもよいと思うが,教師が自信を持って教えられる体制が必要」とし,「国際的な場で仕事をしてきたが,それほど難しいことではなかった。それは自分の専門をきちんと勉強していたから。国連では,お国訛りの英語で話す人がたくさんいてそれでも十分伝わる」と。大切なことは,「話したいことがあるなら躊躇せず話してみる,ためしてみる勇気」で,「本を数多く読み,日本語をしっかり身につけておくことが,外国語を学ぶことに役立つ」と日本語を学ぶことの大切さを明言。また,国際人として日本人に必要な要素とは?との問いかけには,「世界は狭くなった。ふつうの日本人が自分と同じ興味や知識のある人と交流し,チャレンジしていく力をつけてほしい。単一民族の日本人はディベートが苦手で異民族との共生が不得手。以心伝心は通用しない。できるだけ自分をそのような場においてみること」さらに,「英語は反復練習を厭わないこと。努力しないでできることなんかない。努力していれば力がついてくる」と,国際的な場で多くの国の人々と仕事をしてきた日々に地道な努力があったことがうかがえた。
会場ロビーでは,横浜教育ビジョン作品コンテストに応募した子どもたちの作品が展示されており,カラフルな楽しい作品一つひとつに思い思いの「未来の学校」のプランが描かれていた。
●地域との連携・協働による安全教育の推進
横浜安全(防犯・防災)教育フォーラム
午後からは,会場を移動して横浜市技能会館にて開催された,横浜安全(防犯・防災)教育フォーラムを取材した。
前半は,横浜市内の小中学校で取り組まれた防犯・防災教育の事例が発表された。
各学校での取り組みで,子どもたちに多くの学びの成果がみられ,日々の生活のなかで最優先されなければならない「命」にかかわる問題と向き合う先生や子どもたち,保護者や地域の姿が報告された。
泉区の上飯田小学校での地域安全マップ作りの事例報告は,子どもたち自身が危険を回避する視点に気づき,自らの身を自らが守る力をつけることをねらいとしており,ひとりで行動することが多くなる中学年以上には大変有効な防犯教育であると感じた。
また,新羽中学校の「地域防災拠点訓練との連携による防災教育・訓練」の報告では,中学生が自分の住む地域で行われる防災訓練に参加。地域の人々と交わるなかで,人と人のつながりができてきたとのこと。災害時に地域の一員としてできることがあることを認識できたこの取り組みは,希薄になってきた地域の絆を取り戻すことにつながるのではと感じた。
学校からの報告の後,鈴木敏恵 千葉大学教育学部特命教授から,安全教育の必要性―危険発見「まず身近な危険を発見しようと」ということで,ワークシート<自宅危険チェック図>を使っての指導があった。参加者は自宅の居間の見取り図を描き,「食卓を描いてください。あなたはどこに座っていますか?地震がきました。割れるガラスや倒れる家具などイメージしてください。さあどうやって逃げますか?スリッパ履いていますか?」など危機感迫るテンポで問いかけながら,「集団訓練では考える力が失せる。一人ひとりにイメージする力や先を読む力を育ててほしい」とし,参加者からもこのような学びに納得の声が寄せられていた。
後半は,2時間の「安全教育を推進するために」〜地域コミュニティへの信頼と子どもの学び〜と題したパネルディスカッション。
戸田芳雄 国立淡路青年交流の家所長がコーディネーターを務め,地域安全マップづくりを提唱し,全国各地で講演や授業で活躍中の小宮信夫
立正大学文学部社会学科教授,ポートフォリオを用いてプロジェクト学習で防災教育を多くの先生方と実践している一級建築士でもある鈴木敏恵
千葉大学教育学部特命教授、学校教育の現場から,高知市の水害をきっかけに2001年より防災教育を実践されている岡敦子
高知市立大津小学校教諭,地域と連携した防災教育で中学生と地域の関係を見直そうと実践されている藤田耕平 新羽中学校副校長,地域安
全マップ作りを地域や保護者と協働した取り組みを推進している中嶌弘喜
二つ橋小学校主幹教諭,それに地震防災が専門で工学的なアプローチによる防罪防止手法の構築を研究している樋村恭一 大妻女子大学講師の6氏をパネリストに迎え,で,それぞれの立場から,研究や実践の成果や今後の取り組むべき課題を提案し,意見の交流をした。参加者は250名を越え,質問にも丁寧な対応があり,充実したフォーラムであった。
 会場後部には【展示コーナー】が設けられ,横浜市の取り組みや報告以外での学校や教師のプロジェクトの取り組みが展示されていた。
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